昨日の「カフェ寄席」の興奮も覚めやらぬ本日の定休日。
なかなか日程が合わず、いままでパフォーマンスを見る機会がなかったスタッフTくんのライブが念願の水曜日開催とのことで、さっそく荻窪へ。一度、お店の閉店後に演奏してもらったことがあったけど、お客さんを前にしたライブを見るのは今日がはじめて。しかも、今日はライブペインティングと共演なのだという。
途中で荻窪といえばラーメン、を食べてライブハウスへ。今日の出演者は3組で、サックス、ドラム、ギター&ベースのバンド、アコースティックギター一本の弾き語り、そしてTくんとペインターのユニット。なかなか面白い組みあわせだ。
ステージには、天井から吊り下げられた大きな布と、複雑に構成された何十個ものエフェクター類。精神を集中させて登場したTくんは、慣れた手さばきで機材を操作し、その場で作った音をループさせながらギターでさらに音を重ねていく。なんというか、こうしたスタイルのアーティストは正直いままで見たことがないので、ほんとに形容が難しい!リズム、メロディー、ハーモニーという音楽に慣れている「普通の音楽」を聴いてきた身としては、彼の即興パフォーマンスを文章で説明する術はありません(そもそも、音楽を文章で説明しようとすること自体、無意味なのでは、といま思った)。ペインターが布に色を重ねるのとシンクロして、音楽もどんどん変化していく。そして、ペインターが作品を完成させてパフォーマンスは終了。
独特の緊張感が漂うステージでした。もしかしたら、僕がこうした「即興」を見ることに慣れていなかったので、自分自身が緊張していたのかも。いずれにせよ、彼のパフォーマンスは新鮮、を通り越して衝撃的でした。
今日のライブでは、お店側の立場として、イベント時のドリンクやフードの提供についていろいろ参考になることも多かった。ウチは常にライブが行われているお店ではないので、今日のようなライブハウスとは勝手が違うけど、「ウチの場合はこうしたらいいかも」とか、「イベント時はこんなメニューがいいな」など、気付くことも多かった。
あともう一つの収穫は、今日出演していたあるアーティストのライブを見れたこと。彼はアコースティック一本での弾き語りで、歌声も素晴らしかったし、曲や歌詞の内容もすごくよかった。あと、MCでしきりに「ありがとうございます!ありがとうございまーす!」と言っていたのが、とても誠実な感じがして好感が持てた。本当に音楽を楽しんでいる感じ。ウチのお店でもぜひ演奏してもらいたいと思った。
今日のTくんのライブで、前に新宿で見たAちゃんのコンテンポラリーダンス、昨日のキャメルくんとあわせて、ウチのスタッフのパフォーマンスを全てみることができた。あともう一人のスタッフは大学で建築を学んでいるので、将来彼女が設計した建物をみんなで見に行く、もしくは「it's cafe 2号店」の設計をお願いするのが目標だ。冗談ではなくて、本当にそうなればいいと思っている。
いままでの僕の知り合いで、「音楽やってます」という人は何人かいたけど、スタッフたち3人はそれぞれに自分の表現に突き抜けている。うーん、なんで僕のような素人が始めたカフェに、こんな凄いアーティスト(いや、「アーティスト」って言葉はなんだか好きではないので、「表現者」かな)たちが集まったんだろうか…。このスタッフたちと出会ったことで、いろんな世界を知ったし、お店の可能性も格段に広がったと思う。
前に、「自分の思うことを表現できる人」に対する憧れ、逆に言えば自分にそうした才能のないことに対する劣等感のようなことを書いたけど、たとえ自分自身が表現の当事者でなくても、才能豊かな表現者たちとの交流の中で、彼らと同じような喜びが自分でも共有できるんじゃないか、と。スタッフたちのライブを見る度に、そんな思いに駆られます。
このお店を始めたのも、「縁」や「偶然」が大きなきっかけではあったけど、いまのスタッフが偶然集まったのも大きな「縁」。「このメンバーで、なにかをやりなさい」ってこと。
さぁ、楽しくなってきました。
■it's cafe[イッツ・カフェ]
- 東京都杉並区下高井戸1-2-14 1F (map)
- open 12:00 / close 22:30 (L.O.21:30)
- 定休日:毎週水曜日
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